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野中の獅子舞

中辺路沿いの野中では、毎年11月3日と、お正月に獅子舞が奉納されている。11月3日、手帳に丸印を付けていたのだが、朝から天気があやしい。祭が見られるかどうか、不安に思いながら向かうと途中の高速道路で大雨。さすがにこれでは中止だろう、と思いつつもとりあえず現地へ。

朝一番は近露王子、その後は近野神社、継桜王子とまわると聞いていたので、9時前に近露王子に到着。そこではまだ、雨は降っておらず、青いハッピ姿の近野獅子舞団の皆さんが軽トラックから太鼓をおろしているところだった。「今日はあるんですか!?」と尋ねると「雨降りそうやから、はよやる」と団長さん。よかった。

まずは神事から。宮司さんの祝詞が始まり、地域の平安を祈願する。

近露王子社での神事

近露王子社での神事

 

ふと、「石垣製菓」と書かれた箱に目がとまる。餅まきもあるようだ。(兵生の祭でも、この箱がありましたので)雨は今にも降りそうなのだが、頭上を木々が覆っているので大丈夫かも。
それより気になるのは、この暗さだ。私の未熟な腕で、使える写真が撮れるのか。こうなったら数で勝負するしかない、と手に汗。

近野獅子舞団の皆さん

近野獅子舞団の皆さん

近野獅子舞団の皆さんは、さすがに恰好よかった。かなり練習を積み重ねておられるのがわかるし、若い方々の参加もあって頼もしい。演舞は勇壮かつ、華麗。バリエーションも豊富で、見応えもたっぷりだ。 

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獅子舞の起源は南北朝時代に遡るという。熊野武士たちが出陣する時に、士気を高めるために舞ったそうだ。おかめさんは、江戸時代からかな。

山里とはいえ、このあたりは熊野古道の要所でもあり、早くからひらけていたところ。都から訪れる巡礼者も多く、洗練された芸能が育っていったのだと思う。

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で、最後はお決まりの餅まき。「子どもと年寄り、前へ来いよぉ」という呼び声がかかると、皆さん嬉しそうにどどどっと集まってきた。餅まきって、何回見ても平和な気持になります。

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